井川健 漆展 塗りを纏う

2025年6月14日(土)～6月29日(日) 12:00-19:00

このたびEUREKAでは、2025年6月14日(土)より、佐賀市を拠点に活動している井川健さんの個展「井川健漆展 塗りを纏う」を開催します。
幾度となく塗りと研ぎを繰り返し、美しく磨き上げられた立体作品。本展では、ヤシの葉や棕櫚皮を支持体に用い自然の形象を想像させるダイナミックなオブジェ作品などを発表いたします。福岡での初個展をどうぞご高覧ください。

〈アーティストコメント〉
「塗りによる造形」が一貫した制作のテーマです。「塗り」には塗るための素地が必要です。素地は漆ではありませんが、素地にはいろいろな素材があり得ますし、加工法もいろいろと選べます。通常、漆が関わるのは素地の形ができてからですが、形作りの段階にも漆が関わるとより漆の造形と呼べるものになるのではと思います。
上塗りの前、素地があり、その上に下地層があり、その上に下塗り中塗りがある。下地や研ぎによって素地の質感や特性を覆い隠し均質にするのか、素材感を残すのか。上塗りはその上に纏わせるものです。
宇久画廊の川上さんからお話をいただいていたのがきっかけで、福岡では初めての個展を開催させていただくことになりました。造形と共に塗りの美しさや凄みを感じていただければ幸いです。

井川 健/ Takashi IGAWA
1980年兵庫県生まれ。小中高を東京で過ごす。伝統工芸に興味を持ち京都市立芸術大学工芸科に進学し漆工芸を学ぶ。2009年京都市立芸術大学大学院美術研究科博士(後期)課程 博士(美術) 取得。シャープな塗り面を特徴とする、髹漆と言われる装飾によらない塗りのみによる表現を行う。現在佐賀大学芸術地域デザイン学部教授、漆・木工芸を教える。ヤシの葉を貼り合わせて造形するなど、素地に何を使い、どう作るかということに興味を持ち制作している。
近年の主な展覧会に、「ONE有明アートフェスティバル2024「HAGAKURE‐自由と情熱」」佐賀大学美術館/佐賀2024年、「井川健展 塗りと出会う」髙島屋美術画廊X/東京 (’19)、「洛宙KANSEIアート展京都2023 希望の宙」 御寺泉涌寺/京都 2023年、「漆風怒涛-現在を駆け抜ける髹漆表現」石川県輪島漆芸美術館/石川 2023年、「Cheongju Craft Biennale 2021, Tools for Conviviality」清州/韓国 2021年、「栗本夏樹・笹井史恵・井川健 –チャレンジ–漆造形三人展」ギャラリー艸居/京都2020年、「風詠抄—譚」 高島屋日本橋店6階美術画廊/東京 2018年などがある。受賞歴に2017年 金沢・世界工芸トリエンナーレ大賞、第35回京都府文化賞 奨励賞など。

URL：http://eurekafukuoka.com